• facebook
  • twitter
  • line

2022.3.25

開発物語vol.11「有機栽培茶葉使用 ルイボスティー(500ml)~後編~」

有機栽培茶葉使用 ルイボスティーの開発物語「後編」

前編は商品化のきっかけ、味わいの決め方、SDGsに配慮したフィルム包材とインクを使用していることをお伝えしました。後編では、「有機栽培茶葉使用 ルイボスティー」を製造しているメーカーさんにお水、茶葉、工場の衛生管理についてお聞きしました。

<聞き手>
まずは、「有機栽培茶葉使用 ルイボスティー」を製造している工場のことから教えてください。

<メーカーご担当者>
はい。地理的なことからお話しますね。ユネスコの世界遺産に登録されている、和歌山県の「高野山(こうやさん)」の麓にある工場で製造しています。登録有形文化財エリアで、周囲は高野山の山々や清らかな紀ノ川が流れていて、環境は豊かな自然に恵まれています。

<聞き手>
高野山山系から採水したミネラルウォーターということは、飲料にとって大切な“のどごしやわらかなおいしいお水”というわけですね。

<メーカーご担当者>
そうですね。ただミネラルウォーターはそのまま使用せず、イオン交換してミネラルを除去するんです。沈殿するのを防ぎ品質を安定させるためなんですよ。

<聞き手>
ルイボスティーは南アフリカ共和国で愛されているお茶で、「有機栽培茶葉使用 ルイボスティー」も同国で栽培した茶葉を使用していると、担当者の松梨さんからお聞きしました。その茶葉について教えてください。

<メーカーご担当者>
はい、では茶葉の産地のことからお話しますね。ルイボスティーの茶葉は、世界でも南アフリカ共和国だけで栽培されているんですよ。さらに、国だけでなく栽培地域も限られていて、アフリカ最南端の港湾都市・ケープタウンの北部に位置するセダルバーグ山脈に囲まれた一帯でのみ栽培が可能なんです。

<聞き手>
国だけでなく地域まで!どのような理由があるのでしょうか?

<メーカーご担当者>
それは土壌と気候が関わっているんですよ。この地域は栄養分の少ない土壌なんです。また、日差しが強く降水量も少ないのでとても乾燥していて、朝晩の寒暖差が大きい気候なんです。この環境は他の植物や人間が住むには厳しいのですが、野生のルイボスティーが生育するには適した条件なんですよ。この地域で長年、ルイボスティーが愛飲されてきたことも納得だと思います。

<聞き手>
農産物がそれぞれの地域で根ざすには理由があり、栽培される土地の土壌、雨量や日照時間といった気候など、大きく関わりがあるのだと分かりました。ここからは、収穫後の茶葉はどのような過程を経て日本に届くのか教えてください。

<メーカーご担当者>
大まかにいうと、茶葉は収穫後に発酵、天日干し、乾燥、荒茶選別(試飲)、異物除去、殺菌、充填、分析試験、出荷という流れです。

(左):発酵、(中央):天日干し、(右):異物除去

荒茶選別(試飲)においては、日本向けの品質管理基準があるんですよ。以下の1~3を点数で評価するのですが、日本向けは他国よりも合格点数が高く設定されているんです。

  1. 乾燥茶葉の外観を評価
    →長さ、カットサイズの均一性、茎の割合、つやのある濃い赤や赤褐色
  2. 茶葉の抽出液の外観を評価
    →明るい赤味がかった茶色、明るさ、透明度
  3. お茶の味を評価
    →抽出液がほんのり甘く、木の香り

<聞き手>
ルイボスティーのきれいな水色は、この厳しい基準によって守られているわけですね。

<メーカーご担当者>
はい、それともう一つ。殺菌は、南アフリカ共和国で高圧蒸気方式にて高温・短時間で殺菌して輸送するので、日本に届いてからは行っていないんですよ。現地でも日本でも高温で加熱すると2回加熱することになり、熱が加わった分だけ香りや色が損なってしまうんですよね。

<聞き手>
必要な工程は現地できちんと行われているからこそ日本で行う必要がないというわけですね。こうしてルイボスティー本来の甘み、香り、色が楽しめるわけですね。

<聞き手>
ここまでお水と茶葉について聞かせていただきました。次は「有機栽培茶葉使用 ルイボスティー」として商品になる過程を教えてください。

<メーカーご担当者>
はい。工場に届いた茶葉は、ルイボスティーの特長を最大限に引き出すために、高温のお湯で抽出します。そして、しっかりと煮出した後に、適正の濃さに薄めてペットボトルに充填します。
品質を維持させるために添加物を入れる商品もあるようですが、弊社では行いませんね。やはり、せっかくの風味は大切に仕上げたいですし、ノンカフェインでヘルシーなものを求めていらっしゃるお客さまの期待にお応えしたいと考えて商品作りをしているんです。
約20年の実績から得たノウハウを活かして品質を担保していますよ。

(左):煮出したお茶、(中央):容器に充填、(右):キャップ装着
(左):冷却しながら移動、(中央):ラベル装着、(右):箱詰め

<聞き手>
おいしさとともに安心もお届けしているわけですね。品質管理に関しても教えていただけますか?

<メーカーご担当者>
工場は、食品製造において安全を確保するための管理手法のHACCP(ハサップ)取得、FSSC22000、ISO22000/JISQ9001の認証済です。専用服・靴の着替え、ローラーがけ、手洗いなど基本的なことをはじめ、衣服に付着した埃や塵を払い落とす箱型のエアシャワーを2ヶ所設置して衛生管理を徹底しています。また、お茶をペットボトルに充填するクリーンルームへ入室は限られた従業員だけと入室管理もしています。

<聞き手>
直接、口にするものなので安心ですね。「有機栽培茶葉使用 ルイボスティー」のフィルム包材やインクは、環境に配慮したものを採用しています。抽出後の茶葉は何かに活用されているのでしょうか?

<メーカーご担当者>
抽出後の茶葉は土壌改良剤の原料としてリサイクルしていますよ。自然界における循環での環境配慮です。やはり、おいしいもの、安心・安全なものに加えて、地球にもやさしい商品作りは大切なことですね。

<聞き手>
ルイボスティーは文中でご紹介した通り、南アフリカ共和国で古くから愛飲されていたお茶です。1983年からドイツと日本への輸出がはじまり、今では世界中で飲まれています。日本向けの茶葉輸出量は約10年間で約4倍になっていることからも、人気の高さがお分かりいただけると思います。

既にルイボスティーを飲まれている方は、くらしモアの「有機茶葉使用 ルイボスティー」をご笑味ください。名前は聞いたことあるけど飲んだことがない方は、これを機にぜひお試しください。

関連した商品情報

こちらの記事もオススメ!