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2021.7.14

開発物語vol.3「フルーツ蒟蒻ゼリー(ぶどう・りんご・もも)~前編~」

小腹が空いたときの強い味方!おいしさと安全にこだわった「フルーツ蒟蒻ゼリー」の誕生秘話

いよいよ本格的な夏到来!暑い日差しの中、朝からバタバタ過ごした日ほど、「小腹が空いたな……」と感じる方も多いことでしょう。そんな時におすすめなのが、今回ご紹介する「フルーツ蒟蒻ゼリー」です。プルンとした食感は口当たりも良く、気分転換にもピッタリ。しかし、このゼリーが店頭で並ぶまでには、商品開発に8ヶ月もの時間がかかりました。コロナ禍において手探りで開発を進めた商品担当者に当時のエピソードを振り返ってもらいました。

「フルーツ蒟蒻ゼリー」を商品化しようと思い立ったのは、商品開発のアイデアを取引先と打合せしているときでした。話し合いの中で自粛生活の楽しみになっていることから、おやつの売り上げがすごく伸びていると知ったんです。

コロナ感染予防の影響で、学校が休校になったり時差登校が増え、自宅で過ごす時間が長くなりましたよね。それで、おやつを食べる機会も増えたのでしょう。腹持ちがいい「バウムクーヘン」などの半生菓子や、ご主人のおつまみ、それからロカボのような健康を意識した菓子など、ほぼすべてのおやつの売れ行きが伸びていました。

同時に、くらしモアのお菓子は健康食品に属する品そろえが豊富にないことが、以前から気になっていました。

私が所属する「加工食品部・加工菓子チーム」は、これまでビスケットやチョコレート、ポテトチップスやいかの姿揚げなどのおつまみ類、スナック類などはありましたが、健康を中心に意識した菓子類をほとんど扱っていなかったんです。

そこで、この機会に「フルーツ蒟蒻ゼリーを作りたい」と提案しました。周りも賛同してくれ、そこから商品開発が始まりました。

「フルーツ蒟蒻ゼリー」の開発で一番大変だったのが、ゼリーの味を決めることでした。開発が始まってから決定するまで、なんと4回もやり直しましたよ。

大変な理由の一つに、コロナ感染が蔓延するなかで取引先の担当者と直接顔を合わせて、打合せすることがむずかしかったことがあります。やりとりはリモートで行ったのですが、直接会わずにコミュニケーションを取ることは想像以上の難しさがありました。私に限らず、世の中の多くの人が経験している苦労ではないでしょうか…。商品を開発する中でお互い譲れないところは守りつつ、妥協点に着地させるためには、コミュニケーションが重要なのですが、リモートでは上手くいかないことはありましたね。

以前は、関係者が集まって試食をしながら、ああだこうだと意見を出し合い、開発に活かしていくわけですが、それができない。試作品を作って関係者に送り、その後に「どうでしたか?」と意見を聞きコミュニケーションをとる…、ずっとその繰り返しなんで、たくさんの時間がかかりました。

さらに、菓子メーカーから届いた試食用サンプルの袋の形が、本商品の袋と異なっていたために、食べた時に感じる食感や味に違いが出るというトラブルもありました。モニタリング会議で試食した際に、味が違う…という声があがったのです。いくら試食といえ、中身の味だけでなく個包装の袋まで製品に合わせないと、より良い商品はできないんだと、商品開発の基本を改めて気づき学びました。

同じタイミングで、女性メンバーで構成するモニタリング会議が立ち上がったので、会議内でお客さまの立場に立った意見を聞いたり、取引先の女性スタッフからもアドバイスをもらいました。今回の商品は、働き盛りや子育て世代の女性に買っていただくことをイメージしていたので、一人でも多くの女性に試食してもらい意見を参考にしようと思ったんです。

「フルーツ蒟蒻ゼリー」には、ぶどう、りんご、ももの3つの味があります。一言で果汁と言っても感じ方は、年代によって異なるんですね。味によっては年代ごとで意見が正反対で、果汁を多くするとベタベタするという意見が出たり、果汁を控えめにしたら甘くないという意見が出たり…。

パターンの変えた試作だけでなく、多くの人に食べてもらうために大量の試食品をメーカーに作ってもらいましたので、ご苦労をかけたなと思います。

今回の商品開発で、最も気を付けたことは、お客さまにいかに安全に食べてもらえるかという点です。

一般的に「フルーツ蒟蒻ゼリー」は蒟蒻が入る分、弾力があり少し固めの食感になります。そのため、のどに詰まらないように食べていただくことが重要なポイントなので、形状は押し出して食べやすいピロー型にしました。片手で食べやすいことだけでなく、冷蔵庫で冷やす際に場所を取らないこと、また外出時にも持ち運びやすいことが良い点です。

また、材質はアルミ蒸着フィルムというものを使用しています。耐久性に優れているため品質が劣化しにくく、保存性が高いのです。袋型のゼリーは開封しやすく、いつでもどこでも食べられる手軽さもありますよね。

こうして、くらしモアの商品で初めての「フルーツ蒟蒻ゼリー」の開発は、一番の心配事だった安心して食べていただくという点を無事にクリアすることができました。コロナ禍で以前のような動きができないなかでも、少しずつゴールに向けて進めていきました。

今回は、「フルーツ蒟蒻ゼリー」の味を決める難しさと、安全に召し上がっていただくためのこだわりについてお伝えしました。「安全でおいしいものを届けたい」。当たり前のようでいて、なかなか実現が難しい課題を解決し、商品化に向けて進めました。後編では、働き盛りや子育て世代女性のターゲット層を取り組んでいくための「惹きつけ作戦」をお伝えします。

続きもぜひお楽しみに!