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2026.3.13

vol.29

筑前煮

開発物語vol.29は、『筑前煮』をご紹介。

メインのおかずとしてはもちろん、「あと一品ほしい」というときにも活躍するパウチ袋入りタイプの筑前煮。今回は開発担当者の【加工食品部/上野さん】にインタビューし、商品化の背景や商品の特長について伺いました。

加工食品部/上野さん

加工食品部で和日配商品を担当する上野さん。食べ物が大好きで食品業界を選び、ニチリウ入社後は多くの商品を開発してこられました。近年ではパウチ袋入り惣菜の開発に力を注ぎ、新たな簡便商品を誕生させました。

前職では、京都の老舗和菓子メーカーでの百貨店・スーパー・菓子専門店向けの営業活動に加え、オリジナル商品の企画開発や工場の生産管理にも携わり、商品づくりの幅広い経験を積んできました。営業時代から大切にしている信条は『細かいフォロー』。その姿勢は現在の商品開発にも活かされており、お客さま視点を重視したものづくりにつながっています。

子どもの頃から『くらしモア』商品に囲まれて育ったという上野さん。今ではその商品を自ら開発していることに縁を感じながら、多くの人に喜ばれる商品づくりを目標に、業務にあたっています。

<聞き手>

 さっそくですが、商品化のきっかけについておしえてください。

<上野バイヤー>

 商品化のきっかけですが、『98円くらいの安価帯で食卓をサポートしてくれるパウチ袋入りの商品をつくりたい』という思いがもともとの出発点でした。洋惣菜のサラダシリーズの立ち上げを行った後、ひじき煮、たけのこ煮、きんぴらごぼう、さといも煮、さつまいも煮、切干大根煮 といった6種類の和惣菜の開発を進めてきました。その流れでお買い求めいただきやすい商品をどんどん広げていきたいという構想がありました。

和惣菜の開発を終えた当時は肉系の商品が不足しており、洋惣菜や和惣菜の次のステップとして、『肉惣菜』を強化したいと考えました。

今って肉や野菜に限らず、価格がどんどん上がっていますよね。だからこそ『お手軽価格なのに、肉も野菜も自然に摂れる商品』を作りたかったんです。そんな思いもあり、肉じゃが、牛すじ煮、そして筑前煮の開発がスタートしました。

安いだけでは意味がない。
ちゃんと満足できて、食卓の一品になるものを目指しました。

<聞き手>

 お手頃価格なのに肉も野菜も自然に摂れる・・・まさに消費者にとってうれしいポイントですね。筑前煮を開発する上で苦労したポイントはありますか?

<上野バイヤー>

筑前煮はとにかく具材が多い!というのが、苦労したポイントの一つだと思います。
開発を進める上で、パウチ袋入りの筑前煮について時間をかけて調査しましたが、価格帯、汁の多さ、味の傾向、具材の品質や種類など、各メーカーさんや商品によって全く違うと感じました。

くらしモアの筑前煮では満足感のあるおかずという点も目指していたので、7種の具材を入れることにしました。

<聞き手>

 なるほど。7種類も具材が入っていたんですね!たしかにごろっとした野菜とお肉が入っていました。具材は何が入っているんですか?

<上野バイヤー>

ごろっと感を感じていただけてうれしいです!具材は、こんにゃく、人参、鶏肉、れんこん、ごぼう、椎茸、たけのこ の7種類を入れました。味だけでなく食感もたのしんでいただきたいので、そこにも力を入れています。

<聞き手>

筑前煮の特徴についておしえてください。この商品の大きな特徴は何でしょうか?

<上野バイヤー>

 一番のポイントは、要冷蔵品ではなく、常温保管品なのにおいしい惣菜というところです。

・常温保存OK
・賞味期限 約270日
・電子レンジで温め可能
・価格は298円(税抜)

しかも、おいしさは一切妥協していません。

製造はお醤油メーカーのイチビキさんで、たまり醤油を使っているのでしっかりした『だし感』と『コク』が出ているのが特徴です。メーカーさんの技術のおかげで、常温でも味を落とさず仕上げることができました。

実は、メーカーさんの冷蔵倉庫の都合から常温商品になったというのも経緯の一つにあるんですが、結果的にクール便を使った配送ではなく、通常配送を使用することで配送コストが抑えられ、商品そのもののコストダウンにもつながっていると感じています。まさに逆転の発想だったと思います。

<聞き手>

 正直、この美味しさを常温で保存できることにびっくりしました。調理が電子レンジだけでいいという点に関しては、忙しい子育て世代だけでなく、一人暮らしにもうれしい一品だなと感じました!ところで、『だし感』と『コク』が特徴とのことですが、だし感でいうと例えばどんなところが特徴でしょうか?

<上野バイヤー>

最近、だしの味わいを重視する流れが強くなってきていると感じています。東西で味の好みが違ったり、だし文化そのものへの関心が高まっていたりと、世の中全体で“だし感”を大切にする傾向が広がっていますよね。そうした背景も意識しながら、このシリーズでは特にだしの感じ方にこだわって開発しました。


くらしモアの商品は全国の加盟社さんの店舗で販売されているため、地域を問わず「おいしい」と感じていただける味付けにすることも大きなポイントでした。濃すぎず、でも物足りなくならないよう、かつおと昆布の旨味のバランスを何度も調整しています。さらに筑前煮には、愛知・三河産のたまり醤油を11%使用しています。たまり醤油ならではの濃厚な旨味と香ばしい香りを加えることで、だしの風味にしっかりとしたコクが生まれ、ご飯がすすむ味わいに仕上がりました。常温商品でありながら、きちんと“手づくり感のあるおいしさ”を感じてもらえる点が特徴だと思います。

<聞き手>

 封を開けたときのあの香りは、たしかに食欲をそそる香りでした!実際に筑前煮を食べてみたんですが、たっぷり入ったこのだしを捨てるのはもったいないな~と思い、筑前煮を使ったオムレツを作ってみたんです。料理が得意じゃない私でも、味付けいらずで簡単に和風オムレツができました。

 ↑ 卵2個を溶いて筑前煮のだしをすべて流し入れ、
オムレツの具には一口サイズにカットした筑前煮の具を使用。

<上野バイヤー>

仰るとおり、この筑前煮には具材だけでなくだしもたっぷり入れました。だしと具材を活用した和風オムレツいいですね!味はどうでした?

<聞き手>

自分で作ったオムレツとは思えないほど美味しかったです。とにかくご飯が進みました。この食べ方は、インタビューを読んでいる皆さんにもぜひ試してほしいです。ちなみに、開発にあたり筑前煮のモニタリングも行ったと聞きました。反響はいかがでしたか?

<上野バイヤー>

実は、開発の段階で筑前煮の社内モニタリングを行ったんです。4種類の筑前煮を実際に試食してもらい、どの商品がどんな風に美味しいと感じたか、さらにおいしさを追求するには何が必要だと感じたか、どれくらいの価格なら購入したいと思うかなど、様々な質問に回答いただき商品開発の参考にしました。

その中で、「大手PB(プライベートブランド)商品より美味しい」「市販の有名ブランド商品と遜色がない」という声を多くいただき、評価や反響も想像以上に良く手応えを感じることができました。

レンジで温めるだけの手軽さでありながら、しっかりと満足できる味に仕上げられたのかなと感じました。

<聞き手>

最後に、今後の商品展開などあればおしえてください。

<上野バイヤー>

肉惣菜シリーズに続き、今後は魚惣菜にも挑戦したいです。

魚惣菜への取り組み以外にも、ファミリー層の困りごとを解決できるような商品を増やしていきたいですね。

昨今、物価上昇により節約志向が進み、国内の消費行動が落ちているとニュースなどで見かけることが増えましたよね。食においてもまとめ買いやコストパフォーマンスを重視する傾向が高まり、大容量ファミリーサイズなどの需要も増えてきたと実感しています。このようなニーズに応えるため、『価格と満足感のバランスが取れた商品』を今後も強化し、作り続けたいと思っています。また、20~40代では味覚のトレンドの変化が生じているというデータもあるので、売場に並ぶ商品の風味を当たり前と決めつけず、時代にあわせた開発を進めていきたいと考えています。

<聞き手>

上野さん、ありがとうございました。今後の新たな開発もたのしみにしています!

レンジで温めるだけですぐに調理ができる筑前煮は、忙しい日やあと一品ほしいときにも便利なおかずです。防災商品として『ローリングストック(日常的に消費しながら備蓄するサイクル保存)』にもぴったりの商品です。

簡単便利な和惣菜シリーズを、ぜひお試しください。

※今回ご紹介した筑前煮は常温保管品のため常温での保管が可能ですが、牛すじ煮、肉じゃがは『要冷蔵品』です。保管の際は、必ず冷蔵庫で保管するようお願いいたします。