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2021.11.10

開発物語vol.7「くらしモア バナナ~前編~」

おいしくて環境にもやさしい、くらしモアの「バナナ」包装用袋のリニューアル物語

皆さんは、日本で一番食べられている果物が何かご存じですか?答えはバナナです。手で皮をむいて、すぐにサッと食べられる手軽さや、ほどよい甘みがあることなどから、世代を問わず人気です。くらしモアの「バナナ」も人気商品ですが、昨年秋にバナナを入れている袋を以前に比べてひと回り小さくしました。担当者にそのエピソードを聞いてみました。

日本流通産業株式会社 生鮮食品部/辻野 貴博

おいしいことに加えて、環境にやさしいバナナをお客さまにお届けしたくて、包装用のビニール袋の使用量を削減しようと思い立ちました。

今回の開発物語は、前編と後編でお話するテーマを変えたいと思います。前編はバナナを入れている包装用袋のリニューアルについて、後編はバナナが海外からどのように輸送されて店頭に並び、皆さんのお手元に届くのか…その流れをご紹介します!

スーパーで販売しているバナナは、熟成状態が見えるように透明の袋に入っています。くらしモアの「バナナ」も袋に入っているのですが、2020年秋に袋のサイズを小さくしたんです。

もともと、くらしモアのロゴや袋デザインの変更を予定していたので、新しくするなら環境問題に配慮したことで何かできないかな?と考えていたんです。そこで、「袋のサイズを小さくすることで、プラスチック使用量を削減できないか」検討を始めました。

さて、くらしモアの「バナナ」はどこから来ているのでしょうか?実は、フィリピンで栽培・収穫されたものなんです。(バナナの産地や輸送時のお話は、後編で詳しくご紹介しますね)

収穫したバナナはフィリピンで数本ずつにカットして、手作業で袋に詰めていくのですが、袋を小さくし過ぎるとバナナが入らなかったり、入れづらくなったりして作業に時間がかかってしまいます。

袋を小さくし過ぎると、作業効率が悪くなります。なので、現地のスタッフさんに迷惑がかからないように、ビニール袋はどれくらい小さくできるかという点は、輸入会社と密に連絡を取って進めていきました。作業効率を考えながらも、どれくらいまで小さくできるか?と、試行錯誤した結果、現在の袋サイズに決まりました。

ここ数年で注目されている「SDGs」という言葉をお聞きになったことがある方もいると思います。2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標で、17のゴールと169のターゲットから構成されていて、地球上の「誰一人取り残さない」ことを誓っています。

その一部である「地球環境に配慮した取組み」は、すでにくらしモア商品もパッケージや袋の使用量を減らして力を入れています。今回もその一つとして、私の担当するくらしモアの「バナナ」で実現したということです。

一部の店舗ではPOP(スーパーなどの店頭に置くポスターや看板のこと)を掲示して、この取組みを訴求させていただきました。お客さまにバナナを通して「SDGs」の取組みや環境問題を身近に感じていただけるとうれしいなと考えたからなんです。

包装用袋のサイズ見直しにより、1枚当たり約16~18%のプラスチック使用量を減らすことができました。このことによって、1年間で約6トンのプラスチック使用量を削減することができるんです。(画像左側が旧包装用袋、右側がリニューアル後の包装用袋です)

約6トンというと、大きなアフリカゾウのオス1頭ほどの重さです。1袋あたりだと1gにも満たないわずかな削減量ですが、1年間の総使用量だとかなりの重さになります。一つ一つは小さくても年間でみると、その成果は大きなものになるんですよね。

みなさんもご存知のように、袋など資材の過剰な使用は環境汚染の原因の一つと言われています。今回の取組みで商品開発の担当者として、小さなことでも改善できることがあれば…と考えるようになりました。子どもたちが少しでもキレイな環境で、安心して健康に過ごせるように、大人たちができることをしていけたら…という想いです。

※画像はイメージです

前編はくらしモアの「バナナ」の袋をサイズ変更したことによるプラスチック使用量削減をお伝えしました。小さな変化でも、1年続けて積み重ねると約6トンものプラスチック使用量を減らすことにつながるのです!担当商品で、地球環境のためにできることがあると学びました。

次回は、日本から遠く離れた海外で収穫されたバナナがどのように輸送されて、日本のスーパーなどの店頭で販売されてお客さまの食卓に並ぶのか…その過程をご紹介します。後編もお楽しみに!

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